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令和6年特集展示「光と紫~描かれた源氏物語~」

更新日2024年9月23日

 日本古典文学を語るうえで『源氏物語』は欠くことのできない作品です。1000年以上前に紫式部が著した物語は、雅な宮廷文化や複雑な人間模様を伝え、時代を超えて今なお多くの人に親しまれています。平安時代に宮中の人々を魅了した源氏物語は、戦国時代に大友氏にも武家の教養として嗜まれていました。
 今回の展示では、色彩豊かな情景を描いた25枚の源氏物語絵を、前期・後期に分けて展示し、平安文化を今に伝える源氏物語について紹介します。

展示構成

第1章 描かれた源氏物語

 源氏物語は今から1000年以上前の平安時代に、紫式部によって生み出されました。当館が所蔵している25枚の源氏物語絵は、およそ400年前に描かれたもので、元は屏風の形をしていました。54帖から選ばれた各場面は六曲一双の屏風に煌びやかに描かれていましたが、ある時期にそれぞれの場面ごとに切り分けられました。それでも源氏物語絵が持つ魅力は色あせることなく、私たちを今でも魅了しています。

源氏物語絵 巻5 若紫

源氏物語絵 巻21 若紫

第2章 文化としての源氏物語

 当時の貴族は和歌や文学を嗜み、双六や貝合わせなどのさまざまな遊びに興じていました。日本独自の国風文化が形成されるにつれ、源氏物語をはじめとする様々な物語や和歌集が生み出されました。文学作品の中でも源氏物語は、中世には武家にとって必須の教養であったことが大友氏にゆかりのある資料から伺えます。その後、源氏物語は公家や武家だけではなく、広く受け入られていきました。

貝合わせ

十二月言葉手鑑

第3章 源氏物語と植物

 源氏物語には、100種類を超える植物名が登場し、源氏物語絵にも多くの木々や草花が描かれています。物語の様々な登場人物、とりわけ女性たちには、夕顔や末摘花のように草花の名がつけられたり、特定の花に例えられる場面が織り込まれ、草花を通じてその人物の身分や容姿、性格などを表現するだけではなく運命も暗示し、物語に彩りと深みを与えています。

源氏物語絵 巻8 花宴

源氏物語絵 巻49 宿木

会期等

会期 :令和6年10月5日(土曜日)~令和6年12月8日(月曜日)
観覧料:大人210円(団体150円) 高校生100円(団体50円) 小中学生無料
    ※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介護者1名は無料
    ※団体は20名以上
休館日:10月8日(火曜日)、10月15日(火曜日)、10月21日(月曜日)、10月28日(月曜日)
    11月5日(火曜日)、11月11日(月曜日)、11月18日(月曜日)、11月25日(月曜日)
    12月3日(火曜日)

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